最近は山も行かず、奥多摩にある工房に通っているモグラ。
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ことの発端は、半年前に習い始めたディジュリドゥというオーストラリアの原住民アボリジニーが祭で吹き鳴らすホンモノの民俗楽器を見てしまってから。
この魅力については実際に手に取って吹いてみないことには分からない。普段は練習用の塩ビのパイプを使っているが、音は出ても雰囲気はイマイチ…前回、山で吹いたときに人工物の味気無さに気づいてしまった。
ー補足
ディジュリドゥは奥多摩でワークショップを開いているNATAさんに習っている。
NATA. Didgeridoo.
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そこで考えたのが、自作。
自作と言ってもアボリジニーの使うユーカリの木がその辺に売られてるわけもないので日本の檜で作ることにした。しかし、檜に限らず樹木で中が空洞になっているものなどほとんどない。ましてや本物のように樹脂を白蟻が食い尽くしていることはあり得ない。唯一考えたのは竹だったが、せっかくなら木材加工をしようと考えたのだ。
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しかし、素人のモグラが器材もない家でゼロから制作を始めるのは途方もない話なので、アドバイザー+工房を探すことに…そこで見つけたのがOKUTEN(奥多摩の展覧会)に参加していた「木の家」、そして木製カヤックを創作する山崎さんだった。

個人的なお願いでありジャンルも全く異なるにも関わらず、話をしたら快く了承してくれ、器材も使って構わないとのこと。さらに有難いことに、工程のアドバイスをしてくれるばかりか器材の操作まで細かく指導して下さった。
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作業台も用意して頂き、モグラは渓谷側で楽器づくり、山崎氏は青梅街道側でパドル、室内でカヤックを製作。

可愛らしくお洒落な仕上りに言葉も出ない…レベルが高過ぎる。
モグラの出来はご覧のとおり、大雑把な性格がバッチリと表れている…。

しかし、これもうまく研磨して何とか形になってきた。

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作戦としては、真ん中をくり貫く器材がないため、二つの板を削ってくっつけることに…ルーターという電動工具で削るのだが、ここまでにも色々と苦労があった
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ここまででやっと前半戦が終了。師匠の山崎氏も期限までに品物を仕上げたようだ。素晴らしい出来だった。
モグラのディジュは、今後、穴や削り過ぎた箇所を修正し、いよいよ接着、周りを削ったのちニス塗りに入る。
この12月は来る日も来る日も日中は温かい日射しに癒され最高の環境だが、渓谷の上にある工房の庭は15時には冷気に覆われ16時には陽が陰る。
それでも2本の檜板に時間を忘れて没頭している時間はとても充実したものだったし、工房の居心地も本当に良かった。早く作り上げたいと思って始めたが、師匠が言うように紆余曲折しながら時間を掛けていくほうが愛着が湧くってものだ。
これからも焦らず、なるべく迷惑にならぬようやっていこう。
そして、ディジュリドゥのレベルアップも合わせて。そしていつかmyディジュを山で吹き鳴らそう★

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